日本と同様に、フランスにも女子の野球チームがあります。代表チームは欧州女子野球のリーグ戦で優勝し、世界的な注目を浴びています。第1回女子野球ヨーロッパ選手権大会が始まったのは2019年で、大会の開催によりヨーロッパで認知されるようになります。主催国のフランスは、人気が高いサッカーに比べて野球は目立たないです。WBSC世界ランキングを見てみると、女子の野球は18位でソフトボールは25位に入っています。
ディビジョン1での大会結果は、日本でも公式サイトを見れば確認できます。女子野球チームでは、TomcatベースボールクラブのTomcatガールズが広く知られています。Tomcatガールズは2012年に設立されたクラブで、フランスではパイオニアです。Tomcatガールズで活躍した若い女性達のおかげで、男性だけでなく女性も野球を楽しむ権利を獲得しています。設立してから7年後には、正式に男性も歓迎している野球クラブになります。
チームではトレーニングと試合を行い、ファンに向けて様々な情報を提供しています。公式サイトではチームのメンバー紹介やトレーニング内容、トレーニングに使うマシンなど様々なコンテンツを楽しめます。一般の人でも、フランスの野球連盟や新聞などの記事やレポートも確かめられます。混合野球や海外を含めたイベントなども紹介され、チャンピオンシップの記事も掲載されています。フランスの地で常にパイオニアである立場を忘れずに、ヨーロッパを中心に野球の楽しさを伝えているチームです。
ヨーロッパでは様々なスポーツの分野で女性が活躍していますが、野球の世界は保守的な面が残っています。女性がクラブで野球をするなど全く理解されない時代もありましたが、時代が変わりサッカーに続いて野球でも女性が活躍するようになります。インターネットやSNSが世界的に普及すると、日々のトレーニングや試合結果が世界に向けて瞬時に流れます。野球ファンが多い国では、女性の野球にも注目が集まっています。
自国の野球だけでなく世界に目に向けているファンは、地方の小さなクラブにも優しい視線を送ります。カレンダーなどのグッズは世界中で購入できるので、集客にも活用できます。大きなイベントが中止になるなど問題はあるものの、Tomcatガールズは現在もトレーニングを続けて試合に向けて頑張っています。日本からのメールも、選手たちにとっては大きな励みになります。