昨今、さまざまなシーンで女性の活躍が期待されていますが、今回ご紹介するIWBC(国際女子野球センター)の取り組みには世界中から大きな注目を集めています。
IWBCの概要は女子野球の普及と発展を目的に設立され、将来的にはオリンピックの正式競技入りを目指し国際的な大会の開催や、主に10代の若年層の発掘、世界で通用する選手の育成を行っているほか、将来的にはかつてアメリカに存在していた女子プロ野球リーグの復活も視野に入れているのも重要な要素です。
この組織を支えるは主に寄付金やグッズ販売による収益で、巨大なスポンサーを付けないことでフェアーな運営を目指しています。
アメリカ全土を中心に野球教室を開催しており、その期間中は近隣から潜在的な野球少女が数多く訪れ、その中からスカウトされた人材を集めた女子野球チームのロックフォードピーチガールズはエリート集団として将来を嘱望され、リトルリーグでも好成績を残しました。
また、毎年開催され野球への熱い思いを語る女子野球エッセイライティングコンテストや、野球をモチーフにしたアート作品を募集するダイヤモンドアートコンペティションとユースアートコンテストでは優勝者に奨学金や賞金が授与され、野球への啓発活動も行われています。
IWBCの理事会メンバーには、理事長に女子プロ野球の歴史に詳しいスポーツ史の教授を務めているドクター・カット・ウィリアムズが就任したほか、全米女子プロ野球で活躍したシャーリー・ブルコーヴィッチ氏を会計に、女性としてメジャーリーグの審判も務めているペリー・バーバー氏と元投手のメイベルブレア氏とオールドファンには懐かしいメンバーもいます。
そしてIWBCの普及活動を行うロックフォードピーチーズアンバサダーには、テレビドラマで活躍している女優のアン・ラムゼイ氏、女優から転身し医療ソフトウェア会社への投資を行っているトレイシー・ライナー氏など豪華な面々です。
そして同じくアンバサダーには、アメリカの女子野球リーグを題材にした大ヒット映画プリティリーグに出演していた女優のミーガン・カヴァナ氏も名を連ねています。
IWBCはこのような強力なサポート体制で、熱い情熱を持って女子野球の発展を目指す準備を整えています。
まずは一旦白紙となったオリンピックの正式競技としての復活、そして女子プロ野球リーグの復活が、そう遠くない未来に実現する日を野球ファンならずとも楽しみにしたいところです。